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シンセサイザーの「フィルター」の基本

「シンセサイザーのフィルターの基本」 アイキャッチ画像

こんにちは!【SEVEN&EIGHT MUSIC】の管理人『ななおえいと』です。
シンセサイザーで音作りをする際に大切な「フィルター」について説明していきます。シンセサイザーの「フィルター」の基本について理解しましょう!

シンセのオシレーターで波形を選び、ピッチを設定した後は「フィルター」で音色を特徴づけていくことになります。  オシレーター編①はこちら  オシレーター編②はこちら

シンセサイザーでの音作りの流れ
オシレーターで選んだ波形のいらない倍音を「CUTOFF」というツマミ(パラメーター)で削って、目的とする音色に近づけていくのが「フィルター」の役割です。

フィルターはとても大切です。フィルターと聞いたら、「何かを通したくないときに使うモノ」というイメージがあるはずですが、シンセサイザーについているフィルターにもそのような考えでいいと思います。すなわち、オシレーターで選んだ波形のいらない倍音を「取り除く(CUTOFFする)」ということになりますね。
フィルターは「倍音が多い波形」ほど音色変化が大きくなりますので、「ノコギリ波」と「ノイズ」はフィルターがよく効きますよ。

「シンセサイザーのフィルターの基本」を理解するポイントは、

  • CUTOFF FREQUENCY(カットオフ・フリケンシー)
  • フィルターの種類
  • レゾナンス               です。

CUTOFF FREQUENCY(カットオフ・フリークエンシー)


「CUTOFF FREQUENCY」はシンセでは、「CUTOFF」と表記されています。
フィルターの代表的なパラメーターとなります。
FREQUENCY=周波数 という意味。

「CUTOFF」を右に回したり、左に回したりして、周波数の高域を削ったり、低域を削ったりして、目的とする音に近づけていきます。

フィルターの種類


フィルターで不要な倍音をカットして目的とする音に近づけていくわけですが、
そのフィルターにはいろいろな種類があります。ここでは代表的なフィルターを挙げてみたいと思います

ローパス・フィルター(LPF =LP)


「ローパスフィルター」は低い音を通す(ローをパスする)フィルター。
シンセサイザーで音作りをする時は、ほとんどこの「ローパス・フィルター」をつかうことになると思いますよ。実は、シンセサイザーで用意する波形は生楽器よりも倍音がかなり多いんですネ。だから、ローパス・フィルターで高い倍音削って、聞きやすい音に調節します。一番使用頻度が多いフィルターなので、シンセサイザーによっては「ローパス・フィルター」しかないものもあります

ローパス・フィルターを選んだ後は、カットオフで調節していきます。右に振り切っている状態が、何もカットしていない素の状態。 左に回していくと徐々に高音が削られ、だんだん「こもった音」になっていきます。

ハイパス・フィルター(HPF=HP)

「ハイパス・フィルター」は「ローパス・フィルター」の逆で、高い音を通す(ハイをパスする)フィルター。「CUT OFF」を使って、「どのくらい低音を削るのか?」を決めていきます。

ローパス・フィルターと逆で、左に振り切っている状態が全くカットされていない状態です。
ローが削られると、どんどんうすっぺらい音になっていきますネ。

バンドパス・フィルター(BPF=BP)

「ローパス・フィルター」と「ハイ・パス・フィルター」をドッキングさせて、中域の音を通すフィルターです。
欲しいところは残し、その他のいらない上下の倍音をカットします。

この3つのフィルター特徴をしっかり覚えて下さい。
曲作りの時に、「使うべきフィルターは何か?」を瞬時に判断できるようになります。

ちなみにシンセサイザーでフィルターの種類を選ぶとき、例えば「ローパス・フィルター」の場合、
LP24   LP18   LP12  などのように、LP(ローパス・フィルター)の隣に数字があり、その数字を選択(=カーブを選択)できる場合がほとんどです。
数字が大きいほど切れ味が鋭く、バッサリカットできると考えてください。

よってローパス・フィルターでみてみると、LP12よりLP24のほうがバッサリ高域倍音をカットすることになります(カットオフで設定した数値以上の周波数が全くなくなるわけではない)。

レゾナンス(RESONANCE

レゾナンスはカットオフ同様とっても大事なパラメーターです。
「カットオフで設定した値」の落ちる直前の音を持ち上げて強調するんです。

レゾナンスの概念図

ためしにのこぎり波なんか倍音が多い波形を選んで、レゾナンスをそこそこあげて、
音を鳴らしながら手動でカットオフを動かし、いじくってみます。
そうすると”ビョ~~ン” といった、「まさにこれが、シンセサイザー!!」的なサウンドがなるのです。

この音色変化がシンセサイザーらしいですね
レゾナンスは「カットオフが動いている時にこそ、力を発揮」するんです。

ちなみにレゾナンスの値を高めても、リアルタイムにカットオフが動いてないと、音色の変化に気づきにくいのであしからず。

実際、楽曲制作においては、手動でカットオフを動かしつづけるのは大変ですよね。
だから、「LFO」や「フィルター・エンベロープ」などで、カットオフを自動的に動かせるようにオートメーション化します。

「フィルター」の「Cut off」を自動的に動かすテクは機会があったら、お話させていただきます。

SEVEN&EIGHT MUSIC( セブン&エイト ミュージック)のブログ、最後までお読みいただき、ありがとうございます!

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