2018年7月9日公開
2021年12月更新
こんにちは!【SEVEN&EIGHT MUSIC】の管理人『ななおえいと』です。
音楽を学ぶにあたり、「音階」の理解はとても大事です。
ただ単に「音楽を聴くのが好き」、「カラオケが好き」というだけでしたら音階の理解はさほど重要ではありません。でも「曲を作る」とか「音楽理論」を勉強するとなった場合、「音階」を理解していないと先に進めません。
音階(スケール)とは何か?今回の記事はこのテーマで進めていきますよ!
目次
音階(スケール)とは?
音階は英語でスケール(scale)といいます。音階(スケール)とは「1オクターブ内の音をいろんな組み合わせで規則的に並べたもの」です。1オクターブの中には12の音があります。別にその12の音を全部使わなくてもよく、7音を使ったり5音を使ったりして規則的に並べたものが音階(スケール)です。スケールの構成音や規則性の違いでスケールの名前が変わってきます。現在では、7音で構成されている音階(スケール)が多いですね。
例えば、皆さんがよく知る「ドレミファソラシ」ってありますよね。「ドレミファソラシ」は世の中にたくさん存在する音階(スケール)の中の一つです。具体的にはCメジャースケール(ハ長調)といいます。
ピアノの鍵盤をイメージしてもらうと分かりやすいです。ピアノの鍵盤は白鍵(はっけん=白い鍵盤)と黒鍵(こっけん=黒い鍵盤)の二種類がありますね。
「ドレミファソラシ(Cメジャースケール)」はピアノの鍵盤の白鍵のみを使用してできる、とってもシンプルで、音楽理論を勉強する初心者さんに分かりやすい音階なのです。「ドレミファソラシ(Cメジャースケール)」は七つの音で成り立っているスケールですね。
ちなみに、【1オクターブ内に5つの音を並べたスケール】のことを「ペンタトニック・スケール」と呼んだりもします。
音階(スケール)の種類
音楽はとても歴史が古いですよね。だから音楽の様式は時代、歴史的背景、民族、国によって違います。
その結果として世界中には実に様々な音階が存在するのです。
具体的に説明しましょう。
先ほど、音階(スケール)とは「1オクターブ内の音をいろんな組み合わせで規則的に並べたもの」と説明しましたが、この音の組み合わせ&規則性の違いが音階(スケール)の違いとなるわけです。
要は音の階段を、「一段ずつ地道に上がっていくのか」、「一段抜かしであがっていくのか」、「一段ずつ上がっていって、途中で一段抜かしを挟むのか」ということです。音の階段を上がって(下がって)いく規則性の違いが、「スケールの種類の違い」となるわけです。
またまたピアノの鍵盤をイメージしてください。ピアノの白鍵と黒鍵を音の階段だと思ってください。
先ほどの「ドレミファソラシ(Cメジャースケール)」はピアノの鍵盤の白鍵のみを使用してできる、とってもシンプルな音階だと説明しました。
これはいいかえると、「ド」からスタートして黒鍵をとばして白鍵のみの音の階段を上がっていく音階ということになります。
そこに「メジャースケール独特の規則性」があるわけです(メジャースケールは黒鍵を一切使わないという意味ではないです)。この規則性については、いずれ他の記事でご紹介します。
曲を作るとなった場合。使われる音階の種類により(もちろん楽曲内で音階がミックスされて使用されることもありますが)音楽のテイストが違ってきます。
要は、世界中の音楽にはいろんな種類の音楽スケールが存在する⇒ 各スケールの種類の違いは音の階段を上がる(下る)規則性の違いである⇒ 楽曲が使用するスケールにより、音楽のテイストが変わってくる。
ということです。
音階(スケール)のテイストの違い
音階は多くの種類があると書きましたが、実際に私たちがよく耳にする音楽で使用する音階は少ないんです。
音階の種類をいくつか見てみましょう。各音階ののテイストの違いを味わって下さい。
メジャースケール(長音階)
明るい印象が特徴的なのがメジャースケール(長音階)です。
世界中で一番よく使われている超代表的なスケールです。ポップスなどでは定番です。
分かりやすく親しみやすいスケールであるがゆえに、ポップスでも多く採用されているといってもいいでしょう。
「明るい印象が特徴的なメジャースケール」と書きましたが、元気、明るい、ノリノリ系の音楽だけでなく、バラードでも多様されていて、「せつなさ、哀しさ、寂しさ」なども表現できるスケールです。
「せつなさ、寂しさ」を表現したメジャースケールの曲の例↓
ノリノリ系のダンスミュージックのサウンド例 ↓
メジャースケールは便利なスケールですね
マイナースケール(短音階)
マイナースケール(短音階)は暗く哀しい印象をもったスケールです。ただ、マイナースケールもメジャースケール同様、非常にいろんな顔をもっています。
例えば、ルパン三世の主題曲「ルパン三世のテーマ」はマイナースケールで作られていますが、むちゃくちゃかっこよくないですか!? 大人っぽく 洗練されていて、怪しげ、ジャズテイストもある。
そう、マイナースケールは複雑な表現ができるスケールなんです。
ですから、マイナースケール=暗く哀しい印象 といってしまうのはすこし乱暴なんですね。
しかも、マイナースケールは自然的短音階(ナチュラルマイナースケール) 和声的短音階(ハーモニックマイナースケール) 旋律的短音階(メロディックマイナースケール) と3つのバリエーションが存在し、メジャースケール(長音階)より難解です。
自然的短音階(ナチュラルマイナー)
マイナースケールのサウンド例です ↓
マイナースケール実にかっこいい
メジャー・ペンタトニック・スケール(ヨナ抜き長音階)
ペンタトニック・スケールとは【1オクターブ内に5つの音を並べたスケール】のこと。
ペンタトニック・スケールにもいろいろ種類があります。その中でも7つ音で構成されているメジャー・スケールの4番目の音と7番目の音を抜いた5音の音階を「メジャー・ペンタトニック・スケール」といいます。略して「メジャー・ペンタ」。日本ではヨナ抜き長音階とも言われ親しまれています(4番目の音と7番目の音を抜くらヨナ抜き)。
例えば、先ほど説明した「Cメジャースケール」、「ドレミファソラシ」でみてみましょう。
「Cメジャースケール(ドレミファソラシ)」の4番目の音と7番目の音、すなわち 「ファ」と「シ」を抜いた「ドレミソラ」は
「ド」から始まる「メジャーペンタトニックスケール」なので【Cメジャー・ペンタトニック・スケール】と呼ばれます。
世界各地の民謡で使われている音階で、日本では民謡や童謡、演歌などによく使われていますね。古くから世界中で親しまれてきた5音構成のメージャー系スケール。ロックやブルースでもよく使われ、ギターリストが好むスケールの1つでもあります。
メジャー・ペンタの紹介でした。
マイナー・ペンタトニック・スケール(ニロ抜き短音階)
先ほども触れましたが、ペンタトニック・スケールとは【1オクターブ内に5つの音を並べたスケール】のこと。
ペンタトニック・スケールにもいろいろ種類があります。その中でも7つ音で構成されているナチュラル・マイナー・スケールの2番目の音と6番目の音を抜いた5音の音階を「マイナー・ペンタトニック・スケール」といいます。略して「マイナー・ペンタ」。日本ではニロ抜き短音階とも言われています(2番目の音と6番目の音を抜くからニロ抜き)。
例えば、「Cナチュラル・マイナー・スケール(ド、レ、ミ♭、ファ、ソ、ラ♭、シ♭)」でみてみると、2番目の音「レ」と6番目の音「ラ♭」を抜かした「ド、ミ♭、ファ、ソ、シ♭」は、「ド」から始まる「マイナー・ペンタトニック・スケール」なので「Cマイナー・ペンタトニック・スケール」となります。
古くから世界中で親しまれてきた5音構成のマイナー系スケールであり、ロックやブルースでちょー活躍するスケールです。
マイナーペンタの紹介でした。
琉球音階(ニロ抜き長音階)
沖縄の民謡などで使われる琉球(沖縄)の音階です。メジャースケール(長音階)の2番目の音と、6番目の音を抜いた音階となります。だから26抜き(ニロ抜き)。しかし、実際は2番目の音が使われている沖縄民謡も多いです。
ちなみに「沖縄の音楽」に似ているものに「奄美の音楽」があります。奄美の音楽は基本的に「ヨナ抜き音階」で作られています。
沖縄や奄美の音楽といえば三線(さんしん)が欠かせませんね。BEGINの「三線の花」は素敵な曲ですね。
「ド」から始まる場合
琉球音階の紹介でした。
まとめ
世界中の音楽にはいろんな種類の音楽スケールが存在する⇒ 各スケールの種類の違いは音の階段を上がる(下る)規則性の違いである⇒ 楽曲が使用するスケールにより、音楽のテイストが変わってくる。
でも私たちがよく耳にする音楽で使われている音階は意外と少ないんですね。
「音階(スケール)」のこと、少しは理解していただけましたか?
セブン&エイト ミュージック(7&8ミュージック)のブログを最後までお読みいただきありがとうございました。